東ロンドンのSalmon Laneにあるカフェ「Salmon Lane Coffee Shop」では朝の通勤時間以外はまばらな客足と共にのんびりした時間が流れ、時々顔を出すカナル帰りのアングラーたち同士の釣り談義に耳を傾けながら釣り好きの店主が口数少なくコーヒーを淹れています。
Salmon Laneとは僕がロンドンで釣りを楽しんでいた運河に掛かる橋で、実際に存在する通りの名前です。きっとそこには長年サーモンフィッシングを趣味にしている店主がカフェを経営していて、パートタイムで働く若いウェイターがデザインしたおしゃれなシャツやエプロンをしているに違いない。そんな妄想の中で店主が淹れてくれる一杯を皆様にもドリップバッグでお届けします。
そんな妄想からスタートした「Salmon Lane Coffee Shop Concept」の一人歩きもようやくオリジナルのコーヒーまで辿り着きました。パッケージはあえて今風なクラフト感のあるものでなくプロパーに、ロンドンのシティが似合うスマートなデザインで。肝心のコーヒーは僕の地元で昔からカフェや豆の販売を行っているイデカフェさんに依頼をして丁寧に作ってもらいました。昔から馴染みのある地元のお店とこんな風に関われて嬉しく思います。
一般的に販売されているドリップバッグのコーヒー豆は8g程度が主流ですが、特に釣り場で使うマグやシェラカップなどにはちょっと物足りない時が多かったりします。なので少し無理を言って(だいぶかもしれない)豆の量を12gまで引き上げてもらったり、味もパッケージも納得のいくまで付き合ってくれたイデカフェさんには本当に感謝です。
ーKokanee Glacierー
言わずと知れたブルーマウンテンのように、壮大で山を彷彿とさせ、且つサーモンレーンコーヒーショップらしい名前を考えていたときに出会ったのがコカニーグレーシャーでした。真っ赤に染まったベニザケ(ヒメマス)が遡上し冷たく澄んだ水の豊富な川を抱く山々と力強い大地、キリマンジャロベースの豆のしっかりとした酸味と香りが特徴の濃厚なコーヒーをイメージしてKokanee Glacier=ヒメマスの氷河と名付けました。後味の程よい苦味は釣りの休憩がてら水辺で楽しむコーヒータイムから、夜に道具をいじりながらゆっくりと味わうのにもぴったり。
ーNIKKO Blendー
西洋のフライフィッシングと共に奥日光に息づくカワマス(ブルックトラウト)をモチーフにしたパッケージデザインの日光ブレンドには、上質な酸味と特有のワインのような芳醇なアロマが特徴のモカブレンドをベースに焙煎。今流行りのロブ臭が強くキャンプやアウトドアにぴったりなコーヒーとは違うかもしれませんが、甘みとコクが絶妙なバランスで共存するテイストに仕上がった上品な味わいは、聖地と称される湯川や中禅寺湖を有する日光に相応しい気品を感じてもらえると思います。
・100%アラビカ豆自家焙煎
・内容量12g(一杯分)
・中細挽き
・5パック入り